せどりの棚卸しのやり方
せどりの棚卸しでやることは2つだけです。12月31日に手元へ残っている商品を数えて、1個あたりの仕入れ値をかけます。むずかしいのは金額の出し方ではなく、何回かに分けて仕入れた商品の単価をどうするか、送料をどう扱うかです。この記事ではそこを具体的に説明します。
公開日 2026/08/10 ・ セラポケ編集部
やることは数えてかけるだけ
棚卸しは、12月31日に手元へ残っている商品を数えて、1個あたりの仕入れ値をかける作業です。
商品の種類ごとにこれを計算して、最後に全部を合計します。その合計が棚卸額です。
- 12月31日に手元にある商品を、種類ごとに数える
- 種類ごとに1個あたりの仕入れ値を決める
- 個数と単価をかけて、種類ごとの在庫金額を出す
- すべてを合計して棚卸額にする
個人の確定申告は1月1日から12月31日までが1年の区切りなので、数えるのはその最終日の状態です。
棚卸表に書くのは4つの項目
棚卸表に必要な項目は4つです。5つ目の保管場所は、なくてもかまいません。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 商品名 | あとで見て分かる名前 |
| 数量 | 12月31日に手元にある個数 |
| 単価 | 1個あたりの仕入れ値 |
| 金額 | 数量 × 単価 |
| 保管場所 | 自宅、倉庫など(あると数え直しが楽) |
保管場所は税務上いる項目ではありませんが、翌年に数え直すときの手がかりになります。
数と単価を入れておけば
年末に数え直さずに済みます

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単価は最後に仕入れた値でよい
同じ商品を何回かに分けて仕入れていても、平均を出す必要はありません。
棚卸資産の評価方法を税務署に届け出ていない場合は、最終仕入原価法という方法になるからです。名前のとおり、その年に最後に仕入れたときの単価を使います。
| 仕入れた月 | 個数 | 1個あたり |
|---|---|---|
| 6月 | 10個 | 900円 |
| 9月 | 10個 | 950円 |
| 11月(最後の仕入れ) | 5個 | 1,000円 |
この商品が年末に5個残っていたら、使うのは11月の1,000円です。5個 × 1,000円 = 5,000円 が在庫金額になります。
6月や9月の値段は使いません。いつどれが売れたかを追いかける必要もありません。
仕入れ値が上がっていた年は、平均で出すより在庫金額が大きくなります。ただし届出をしていなければ、この方法で計算することになります。
送料や関税も1個あたりに含める
単価は商品そのものの値段だけではありません。手元に届くまでにかかった費用も、1個あたりに割り振って含めます。
例) 10個をまとめて仕入れたときにかかった金額
- 商品代金(10個分)
- 9,000円
- 送料
- 800円
- 関税・消費税
- 600円
- 仕入れにかかった合計
- 10,400円
これを10個で割ると、1個あたりの単価は1,040円です。商品代金だけで数えると900円になり、1個につき140円ぶん少なく見積もることになります。
在庫金額が実際より少ないと、その分だけ経費を多く見積もることになります。送料や関税は必ず入れてください。
中国から仕入れている場合の関税の出し方は中国輸入の関税はいくら?にまとめています。
数えるときにつまずく3つ
どこまでを在庫として数えるかで迷いやすいのが、次の3つです。
| こういうとき | 数えるか | 理由 |
|---|---|---|
| 出品中でまだ売れていない | 数える | 手元にある在庫だから |
| 売れて発送を終えた | 数えない | もう自分の在庫ではないから |
| 仕入れたが届いていない | 迷ったら確認 | いつ自分の物になるかで変わる |
出品中の商品を数え忘れる人が多いので、ここは気をつけてください。出品しているだけでは売れていないので、在庫として残っています。
注意
売れ残りを経費に入れたまま申告すると、所得を少なく申告したことになります。売れ残った商品の仕入れ値は売れた年まで経費にならないので、判断に迷うものがあれば税務署か税理士に確認してください。
棚卸額を申告のどこで使うかはせどりの確定申告のやり方にまとめています。
在庫金額を自動で出す
仕入れるたびに個数と単価を記録しておけば、年末に倉庫で数え直す手間が減ります。
セラポケの在庫管理は、仕入れを何回かに分けて登録しても、1個あたりの単価と在庫金額を自動で計算します。表計算で自分の数式を組みたい場合はメルカリの在庫管理のやり方に列と数式をまとめています。
実際に物を数える作業はなくなりません。帳簿の数と手元の数が合っているかは、年に一度は目で確かめてください。
仕入れを重ねても
1個あたりの原価が出ます
何回かに分けて買った分をまとめて、在庫金額まで自動で計算します。
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よくある質問
Q. せどりの棚卸しはいつやりますか?
12月31日の時点で数えます。
個人の確定申告は1月1日から12月31日までが1年の区切りになるため、その最終日に手元へ残っている商品が対象です。
Q. 何回かに分けて仕入れた商品の単価はどうしますか?
税務署に評価方法を届け出ていなければ、最後に仕入れたときの単価を使います。
これを最終仕入原価法といい、平均を出す必要はありません。別の方法を使いたいときは、届出書を出す必要があります。
Q. 出品中の商品は棚卸しに含めますか?
含めます。
出品しているだけでまだ売れていない商品は、手元にある在庫として数えます。売れて発送を終えた商品は含めません。
Q. 棚卸しをしないとどうなりますか?
その年の経費を多く見積もることになります。
売れ残った商品の仕入れ値は、売れた年まで経費になりません。差し引かないと所得を少なく申告したことになります。
この記事のまとめ
- 棚卸しは12月31日に手元にある商品を数えて、単価をかけるだけ。
- 届出をしていなければ単価は最後に仕入れたときの値。平均は出さなくてよい。
- 単価には商品代金だけでなく、送料や関税も1個あたりに割り振って含める。
- 出品中でまだ売れていない商品は数える。発送を終えた商品は数えない。
- 棚卸表に書くのは商品名・数量・単価・金額の4つ(保管場所はあると便利)。
※ 本記事は執筆時点の一般的な情報で、税理士による助言ではありません。棚卸資産の評価方法や届出の手続きは国税庁の「所得税の棚卸資産の評価方法の届出手続」に定められています。個別の判断は状況によって変わるため、実際の申告にあたっては税務署または税理士にご確認ください。