連載 第19回・最終回

1688の注意点

「1688は安いと聞くけど、まとめ買いで失敗したらどうしよう」という不安に答えます。1688で失敗するのは、品質ではなく数の見誤りです。商品の質は代行業者の検品である程度守れますが、ロットは基本的に返品ができません。何個仕入れるかを決める前に、失敗したときにどこまで戻せるかを知っておく必要があります。連載の最終回となる今回は、数が多いことで起きる問題だけに絞って見ていきます。

連載「中国輸入ガイド」第19回・最終回 ・ 公開日 2026/07/30 ・ セラポケ編集部

1688の注意点

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1688の失敗は品質より「数」で起きる

1688の仕入れで気をつけるべきは、商品の品質そのものよりも、数の見誤りです。

タオバオの注意点アリエクスプレスの注意点では、偽物や粗悪品の見分け方を中心に見てきました。 その内容は1688にもそのまま当てはまりますが、この記事ではあらためて扱いません。

代行業者の手数料の回で計算したアクセサリー100個の例では、仕入れ値の合計は58,047円、1個あたりは約580円でした。

1個だけ選び方を誤っても、動く金額は580円ほどです。 ですが100個のロットをまるごと見誤れば、58,047円がまとめて外れます。

1688の失敗が大きくなるのは、数がまとまっているからです。1個の判断ミスと、ロットの判断ミスとでは、動く金額の桁が変わります。

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不良品が出ると数がまとまる

1688では、不良品が1個だけでなく、まとまって出ることがあります。

タオバオやアリエクスプレスの出品者の多くは個人店で、仕入れ先も1つとは限りません。 1688の出品者は工場や卸業者そのもので、届く商品はすべて同じ工場の同じ製造ロットで作られています。

生地の断ち方や縫製、部品の個体差は、同じロットの中でそろって出やすいものです。 1個に不良があれば、残り全部にも同じ不良が出ている可能性があります。

1個ずつ試し買いできるタオバオやアリエクスプレスとは、ここが違います。 1688で検品を代行業者に頼む意味は、この違いにあります。

返品や交換が難しい

発送後に不良へ気づいたら戻せるか

ほとんど戻せません

代行業者が中国国内での受け取りから国際発送までを挟むため、出品者と直接やり取りする窓口がありません。

気づける最後の地点は、日本ではなく中国の代行業者の倉庫です。 発送前の検品で不良を見つけられれば、差し替えや返金を交渉できる余地が残ります。

発送してしまえば、その交渉の余地もなくなります。

在庫を置く場所とお金

ロットは、売れるまで手元に残り続けます。

1個ずつ試すアリエクスプレスやタオバオと違い、1688では在庫がまとまった数で発生します。 残った分は、置き場所と、そこに使った資金の両方をふさぎ続けます。

置き場所は、自宅の一角のような限られたスペースで足りるかを、注文の前に考えておく必要があります。

資金の面では、ロットに使ったお金は売れて手元に戻るまで、次の仕入れには回せません。 仕入れを重ねるたびに資金が固定されていく分だけ、次の商品を仕入れる余力が減ります。

ロットを入れる前に決めること

  • 置き場所として使えるスペースの広さ
  • 売れ残っても仕方ないと思える金額
  • 次の仕入れに響かない個数の目安
  • 売り切るまでにかけてよい期間

この4つを注文前に決めておけば、個数選びで迷うことは減ります。

20万円を超えると税金の計算が変わる

ロットでまとめて仕入れると、課税価格が20万円を超えて、税金の計算方法が変わることがあります。

課税価格は、商品代金と国際送料を合計した金額です。 この合計が20万円以下なら、品目ごとに率が決まった簡易税率を使えます。

区分と税率は代行業者の手数料の回にまとめてあります。

注意

課税価格の合計が20万円を超えると、簡易税率は使えなくなります。1個あたりの仕入れ値が下がっても、ロットでまとめて発送すると、商品代金と送料の合計が一度に積み上がりやすくなります。

超えそうなときは、発送を分けられないか、事前に代行業者へ相談しておくと安心です。

セラポケの利益計算でカバーしているのは、商品代と代行手数料、送料までです。 関税や輸入消費税は自動で計算されないため、20万円を超えたときの税額は自分で計算して仕入れ値に加えてください。

小さく試してから大きくする

この連載は、第1回で示した3つのサイトの使い分けを、19回かけてたどってきました。

最初はアリエクスプレスで1個から試し、売れる商品を確かめます。 見つかった商品は、タオバオで品ぞろえを広げたり、1688でロットに切り替えて仕入れ値を下げたりします。

この記事で見た数のリスクは、1688に切り替えて初めて向き合うことになる話です。

次にやることは、いきなり大きく仕入れることではありません。 まだ試していないなら、気になっている商品を1個、テストの数量で注文してみることです。

そこから先の判断材料は、この連載にひととおり書きました。 迷ったときに読み返せるよう、目次にまとめてあります。

📚 連載「中国輸入ガイド」
前回: 1688リサーチのコツ
目次: 連載の記事一覧はこちら

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よくある質問

Q. 1688で届いた商品に不良品が混ざっていたらどうすればいいですか?

発送のあとでは、ロットごとの返送や交換に応じてもらえないことがほとんどです。

気づける最後の地点は、発送前に代行業者の倉庫で行う検品です。注文のときに検品を依頼しておくと、この段階で不良を見つけられます。

Q. 1688でロットが売れ残ったらどうなりますか?

売れるまで手元に残り、保管場所と資金の両方をふさぎ続けます。

ロットに使った資金は、売れて戻ってくるまで次の仕入れには回せません。置き場所と売り切るまでの期間の目安は、仕入れる前に決めておくと安心です。

Q. 1688でまとめて仕入れると税金は高くなりますか?

課税価格の合計が20万円を超えると、簡易税率が使えなくなります。

1個あたりの仕入れ値が安くても、ロットでまとめて発送すると商品代金と送料の合計が20万円を超えやすくなります。品目ごとの税率は代行業者の手数料の回にまとめています。

Q. 1688でも偽物や粗悪品に注意する必要はありますか?

はい、必要です。

工場や卸業者から直接仕入れる分、個人店が中心のタオバオより可能性は低くなりますが、見分け方はタオバオの注意点アリエクスプレスの注意点の回で扱った内容と同じです。

この記事のまとめ

  • 1688の失敗は品質より、ロットの数の見誤りで起きる。
  • 同じ工場、同じ製造ロットのため、不良品はまとまって出やすい
  • 発送後は戻せないことが多く、気づける最後の地点は発送前の検品
  • 売れ残ったロットは、保管場所と資金の両方を占有し続ける。
  • 課税価格が20万円を超えると、簡易税率が使えなくなる。

※ 本記事は執筆時点の一般的な情報です。当サービスは税理士業ではありません。簡易税率の区分や代行業者の検品、返品への対応は、税制改正や時期、業者によって変わることがあります。実際に注文する前に代行業者の最新情報を、税率については税関の公式サイトでご確認ください。